税金をクレジットカードで払うと得か損か。国税0.99%・地方税0.4〜0.83%の手数料と、カード側の「年間利用額」で計算した
お金書いた人: パングラム運営者(美容室3店と脱毛サロン1店を経営・個人開発) 公開
※当サイトはアフィリエイト広告を掲載しています。本記事は公式に公開されている手数料と条件を整理したもので、納付方法や税務の助言ではありません。数字は2026年9月10日時点で国税庁・地方税共同機構・日本年金機構・各カード会社の公式サイトに記載されていたものです。改定されることがあるため、納付前に必ず公式の最新情報でご確認ください。

納付書を前にして、「これもカードで払えばポイントが付くのでは」と考えたことはありませんか。
「税金もカードで払えばポイントが付いて得」という話は、半分正しくて半分違います。
結論から言うと、国税のカード納付には1万円ごとに99円の手数料がかかります。
還元率1%のカードで払っても、ほぼ相殺されます。
それでも払う意味があるとすれば、ポイントではなく「カードの年間利用額に入る」ことです。
私は年1,000万円近くをカードで払う経営者です。
プラチナプリファードの継続特典(年400万円で頭打ち)やクレカ積立の上乗せ(年500万円の段)を、どの支払いで埋めるかを考えています。
税金は金額が大きいので、この「段」に効くかどうかで見え方が変わります。
公式の数字だけで整理しました。
得があるのは、年間利用額の集計に入ること。税額がそのまま集計に入れば、ゴールド(NL)の100万円や、プラチナプリファードの継続特典の段に届くかどうかが変わります。ただし特典が付くのは翌年です。
国民年金保険料は例外。多くのカードでポイントも集計も付きません。前納割引も口座振替の方が大きく、2026年度の2年前納で1,360円の差です。
目次
先に結論:カード納付の手数料はいくら? 国税・地方税・国民年金を1枚で
国税・地方税・国民年金のカード納付の手数料を、1枚の表にまとめました。
| 払うもの | カード納付の手数料(公式) | 率に直すと | 出典 |
|---|---|---|---|
| 国税(所得税・法人税・消費税など) | 納付税額1万円までは99円、以降1万円ごとに99円を加算(国税庁Q&Aの表示額) | 0.99%が下限(1万円単位の切り上げ。例:10万100円なら手数料1,089円で約1.09%) | 国税庁 クレジットカード納付のQ&A |
| 地方税(固定資産税・自動車税・住民税の普通徴収など) | 1万円まで37円(税込40円)、1万1円〜2万円は112円(税込123円)、以降1万円ごとに75円(税別・税込82.5円) | 最初の1万円は0.4%、追加1万円ごとに約0.83%(総額に対しては100万円で約0.82%) | 地方税共同機構 クレジットカード納付サイト |
| 国民年金保険料 | 手数料なし(申出書を年金事務所に提出) | 0%。ただし前納割引は口座振替より小さい | 日本年金機構 |
表のほかに、納付前に知っておきたい条件が3つあります。
- 国税のカード納付は1回の納付につき納付税額1,000万円未満、かつカードの決済可能額(利用可能枠)の範囲内に限られます。利用できるのはVisa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Club
- 国税も地方税も領収証書は発行されません。納付手続の完了後は取消・変更できません
- 地方税は、利用できる税目や上限だけでなく手数料そのものが自治体・サイトによって違う場合があります。上の表は地方税共同機構のサイトの額で、納付書に書かれた案内が正
ポイントは付く? 年間利用額に入る? カード会社の扱い
手数料は、払う側の話です。
もう半分は、カード会社がその支払いをどう扱うかです。
公式に書かれている範囲で並べます。
| カード | 国税・地方税 | 国民年金保険料 | 公式の記載 |
|---|---|---|---|
| 三井住友カード プラチナプリファード | 年間利用額の集計対象外リストに載っていない(=集計に入る) | Vポイント付与なし・集計対象外 | 継続特典の注意事項/公式記事「国民年金をクレジットカード払いにする方法」 |
| 三井住友カード ゴールド(NL) | 同上(100万円の集計に入る) | Vポイント付与なし・集計対象外 | 年間100万円利用特典の注意事項 |
| アメリカン・エキスプレス(アメックス発行のカード。提携カードは規定が異なる場合あり) | ポイント加算対象外(国税・地方税とも) | ポイント加算対象外 | 公式の「ポイント加算対象外」一覧(税金・公金の項) |
三井住友カードは「載っていない」から集計に入る、と読んでいる
三井住友カードの集計対象外リスト(年会費・つみたて投資・キャッシング・電子マネー等へのチャージ・国民年金保険料など)に、国税と地方税は挙げられていません。
「載っていない」ことを根拠にしているので、実際の付与状況はご自身の明細で確認してください。
集計対象外リストは改定されます(2026年3月1日にau PAY等が追加された前例)。
税金を段の調整に使うなら、納付前に注意事項ページを見直してください。
アメックスで払うと、ポイントはどうなる?
アメックスの公式ページ「ポイント加算対象外/200円=1ポイントの加盟店」は、2つの一覧に分かれています。
国税(申告所得税・消費税・法人税など)と地方税(都道府県民税・市区町村民税・固定資産税など)、国民年金保険料は「ポイント加算対象外」側に載っています(2026年9月10日確認)。
200円=1ポイント側に載っているのは、電力・ガス・水道と医療機関です。
税金をアメックスで払うと、手数料だけ払ってポイントはゼロになります。
国税100万円を払うと、カードごとにいくら違う?
国税100万円をカードで払ったときの、手数料とポイントを並べました。
| カード(基本還元) | 手数料 | ポイント | 差し引き | 年間利用額への効き |
|---|---|---|---|---|
| プラチナプリファード(1%) | 9,900円 | 10,000pt | +100円 | 100万円が集計に入る。継続特典(100万円ごとに10,000pt)の段が1つ上がれば+10,000pt |
| ゴールド(NL)(0.5%) | 9,900円 | 5,000pt | −4,900円 | 100万円がそのまま「年100万円」の条件に届く。届けば翌年以降の年会費永年無料+継続特典10,000pt |
| アメリカン・エキスプレス | 9,900円 | 0pt | −9,900円 | — |
| 参考:口座振替・ダイレクト納付 | 0円 | 0pt | 0円 | — |
手数料は国税庁Q&Aの「1万円ごとに99円」で計算(100万円=99円×100)。
ポイントは各カードの基本還元率で、1pt=1円換算。
特約店の上乗せや各種キャンペーンは入れていません。
表のとおり、ポイントだけなら、どのカードでも得はほぼありません。
1%のカードでトントン、0.5%のカードで年に数千円のマイナスです。
ゴールド(NL)で税金を払う意味はある?
それでもゴールド(NL)で税金を払う人がいるのは、表の右端の列の理由です。
年100万円の条件に税金で届けば、年会費5,500円が翌年以降永年無料になり、継続特典10,000ptが付きます。
手数料9,900円を払っても、差し引きは+5,100円(10,000+5,000−9,900)。
ただし手数料は今年、特典は翌年です(前年の利用額をもとに翌年付与)。年会費無料も翌年以降に効きます。
逆に、税金を載せても100万円に届かなければ−4,900円の確定損です。
手数料は先払いで取消できないので、届く見込みがあるときだけの手です。
国税100万円を1回で払うには、カード側に100万円分の決済可能額(利用可能枠)が要ります。
プラチナプリファードなら、何を見ればいい?
プラチナプリファードの場合は、基本の1%で手数料がすでに相殺されています(表の+100円)。
なので、見るのは継続特典の段だけです。
すでに年400万円を超えている人には効きません。
400万円に届いていない人は、税金100万円で1段上がれば継続特典10,000ptがまるごと上乗せです。
1段上がった場合の差し引きは約+10,100円です。段が変わらない人は+100円のままです。
国民年金はカードで払ってもポイントがつかない? 前納割引との比べ方
国民年金保険料は、カード納付に手数料がかかりません。
ただし、2つの点で税金と違います。
1. ポイントが付かないカードがある
三井住友カードは公式に「Vポイント付与ならびに年間利用額の集計対象外」、アメックスは「加算対象外」としています。
付くカードもあるので、自分のカード会社の公式ページで確認してください。
2. 前納割引は口座振替の方が大きい
日本年金機構の2026年度の前納割引は、次のとおりです。
| 前納の期間 | 口座振替 | クレジットカード |
|---|---|---|
| 6か月 | 1,220円 | 870円 |
| 1年 | 4,510円 | 3,820円 |
| 2年 | 17,370円 | 16,010円 |
日本年金機構の2026年度の額。
2年前納で1,360円、口座振替の方が多く割り引かれます。
4月からの前納をカードで申し込むには、事前に申出書の提出が要ります。
受付は前年度の2月からで、期限があります(日本年金機構の最新案内で確認)。
結局、カードと口座振替のどちらが得?
ポイントの付かないカードで国民年金を払うと、割引の差額ぶんだけ口座振替に負けます。
ポイントが付くカードなら、2年前納の決済額は約414,070円です(2026年度の月額17,920円×24か月=430,080円から割引16,010円を引いた額。年度で月額が変わるので概算)。
これに対して1%なら約4,140ptなので、差額1,360円を上回ります。
どちらが得かはカード会社の扱い次第で、税金より先に「付くかどうか」を見ます。
支払いを遅らせる手にもなる? 納付日と振替納税
経営者にとって、カード納付のもう1つの意味は、引き落としが後ろにずれることです。
国税庁のQ&Aでは、クレジットカード納付は納付手続が完了した日に納付されたものとして扱われ、実際のカードの引き落としはカード会社の締め日・支払日に従います。
手数料0.99%を「最大1〜2か月の支払い猶予の代金」と考えるなら、判断は変わります。
個人の所得税・消費税なら、振替納税と比べると?
ただし個人の所得税・消費税には振替納税(口座振替)があります。
こちらは手数料0円で、法定納期限より約1か月後の振替日に引き落とされます(国税庁の案内)。
振替納税は納期限までに振替依頼書を提出しておく必要があります。
納付の直前に思いついても、今回分には使えません。
対象は個人の申告所得税と個人事業者の消費税です。
法人税や法人の消費税には使えません(法人はe-Taxのダイレクト納付が手数料0円の選択肢)。
猶予だけが目的なら、来年に向けて振替納税を先に整えるのが順番です。
これはAirペイの入金サイクルと同じで、「遅らせる」のと「減らす」のは別の話です。
翌月の引き落としに残高が足りなければ、意味がありません。
よくある質問
Q. 国税をクレジットカードで払うと手数料はいくらですか?
A. 国税庁の「クレジットカード納付のQ&A」に、納付税額1万円までは99円、以降1万円ごとに99円を加算、と書かれています(2026年9月10日確認)。
1回の納付につき納付税額が1,000万円未満で、カードの決済可能額の範囲内に限られます。
領収証書は発行されません。
Q. 地方税(固定資産税・自動車税など)のカード納付の手数料は?
A. 地方税共同機構のクレジットカード納付サイトに、納付額1万円までは37円(税込40円)、1万1円〜2万円は112円(税込123円)、以降は納付額1万円ごとに75円(税別)が加算される、と書かれています。
自治体や税目によって利用できる範囲は異なります。
Q. 国民年金保険料はカードで払うとポイントが付きますか?
A. カード会社によります。
三井住友カードは公式に「国民年金保険料のお支払いはVポイント付与ならびに年間利用額の集計対象となりません」と案内しています。
アメリカン・エキスプレスも国民年金保険料はポイント加算対象外です。
また、前納割引はクレジットカードより口座振替の方が大きく、2年前納で17,370円(口座振替)と16,010円(カード)です(日本年金機構・2026年度)。
まとめ
- 国税のカード納付は1万円ごとに99円(0.99%が下限)。地方税は最初の1万円が40円、以降1万円ごとに82.5円。国民年金は手数料なし
- 還元1%のカードでもポイントはゼロかわずかにマイナス。0.5%なら赤字。アメックスは国税・地方税・国民年金がポイント加算対象外
- 個人の所得税・消費税は振替納税なら手数料0円で約1か月後の引き落とし(依頼書は納期限まで・法人は対象外)。猶予が目的ならこちらが先
- 得があるのは年間利用額の集計に入ること。ゴールド(NL)の100万円、プラチナプリファードの継続特典の段に届くかどうかで判断する。特典が付くのは翌年で、集計対象外リストは改定される
- 国民年金は前納割引が口座振替の方に有利(2年で1,360円差)。ポイントが付くカードかどうかを先に見る
- カード納付は領収証書が出ない・1回の納付は1,000万円未満かつ決済可能額の範囲内・取消不可。手数料は改定されるので、納付前に公式の最新ページで確認
あなたはどれ?
- 税金を載せると、ゴールド(NL)の年100万円やプラチナプリファードの継続特典の段に届く → カード納付が選択肢になる。ただし手数料は今年・特典は翌年で、届く見込みがあるときだけ
- 年間利用額の段に関係ない → ポイントでは得をしない。1%のカードでトントン、0.5%なら赤字、アメックスは手数料だけ払ってポイントゼロ
- 個人の所得税・消費税で、支払いを遅らせたいだけ → 振替納税(手数料0円・約1か月後)を先に整える。依頼書は納期限まで・法人は対象外
年間利用額の段の話はプラチナプリファードを使い切る上限(継続特典は400万円、積立の上乗せは500万円で止まる)、集計に入らない支払いの話はチャージ経由の支払いが年間利用額に入らないで書いています。
出典: 国税庁「クレジットカード納付のQ&A」(決済手数料・利用できるカード・1,000万円未満と決済可能額の制限・領収証書)、同「振替納税」の案内/地方税共同機構「クレジットカード納付サイト」(システム利用料の段階)/日本年金機構「国民年金保険料の2年前納制度」(2026年度の月額と前納割引)/三井住友カード公式(継続特典・年間100万円利用特典の注意事項、公式記事「国民年金をクレジットカード払いにする方法」)/アメリカン・エキスプレス公式「ポイント加算対象外/200円=1ポイントの加盟店」。いずれも2026年9月10日に公式サイトで確認。