ガス式モニターアームの買い間違いは、耐荷重の「下限」を見ていないこと。商品ページには「2~9kg」と書いてある
PC周辺機器 公開

※本記事はアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト・もしもアフィリエイト)を含みます。製品の数値は2026年9月2日時点のAmazon商品ページとメーカー公式の記載に基づきます。価格・在庫・仕様は変わるため、購入前に必ず商品ページの最新情報でご確認ください。
モニターアームを買う人の多くが見るのは、「32インチまで」「耐荷重9kg」のような上限です。 ところが安いガス式(ガススプリング式)の商品ページをよく読むと、「2~9kg」のように、下限も書いてあります。
この記事で言いたいのは一つで、買い間違いは重い側だけでなく軽い側でも起きるということです。 ガス式はガスの力でモニターを持ち上げる仕組みなので、モニターが下限より軽いと力が余り、 狙った高さで止まりにくくなる場合があります。テンション調整のネジで追い込める範囲には限りがあると考えておくのが安全です。
以下では、先に「向いていない人」を外してから、見るべき数値を3つに絞り、Amazonの検索上位に出た4製品を数値で並べます。 商品ページに表示されていたレビューで見た不満と、その対処までまとめました。
目次
安いガス式で起きる「上がりっぱなし」「下がってくる」
ガス式モニターアームで起こりうる失敗は、大きく2種類に分けられます。ひとつはモニターが軽くてアームが上がりやすくなる。 もうひとつはモニターが重くて下がってくる。前者は下限、後者は上限の見落としで起こる場合があります。
上限は誰でも見ます。問題は下限で、たとえばHUANUOの商品ページには「モニターとモニターアクセサリーの重量は2~9kg以内」と、 購入前のチェックポイントとして明記されています。つまりこの製品では2kgを下回るモニターは、販売元が想定する範囲の外です。エレコムの製品も「2-10kg」と下限つきで書かれています。
ここで見るべきなのはモニター全体の重さではなく、スタンドを外した「モニター部」の質量です。 たとえばEIZOの23.8型「FlexScan EV2490」は、公式仕様で質量 約7.2kg、モニター部 約4.5kgと分けて書かれています。 アームにかかるのは4.5kgの側です。この数字がもっと小さいモニターでは、下限の確認が必要になります。
先に外す:ガス式モニターアームが向いていない人
- モニター部の質量が2kg未満。今回並べた安価な3製品のうち2製品は下限が2kg、1製品は下限の記載がありません。
- 34インチ級のウルトラワイドや、9kgを超えるモニター。今回の3,000円台の3製品はどれも32インチ・9〜10kgが上限です。
- 机の天板が薄い・厚すぎる・奥行きに余裕がない。クランプで挟める厚みは製品ごとに決まっています(後述の表)。天板の材質や形状によって取り付けられない場合があるので、商品ページの注意書きを確認してください。
- モニター背面にVESA(ネジ穴)がない。今回の製品は75×75mmか100×100mmに対応と書かれています。ない機種は、モニター側のメーカー案内で取り付けの可否を確認する必要があります。
上のどれかに当てはまる人は、安いガス式を「なんとなく」で買うと外します。当てはまらない人は、次の3つだけ見れば十分です。
見るべき数値は3つだけ
1. 耐荷重は「範囲」で見る(上限だけでなく下限)
「2~9kg」なら、モニター部の質量が2kg以上9kg以下に収まっているかを確認します。 モニターの質量は、メーカー公式の仕様表に「質量(モニター部)」「スタンドなし」などの表記で載っています。 商品名やAmazonの「商品の重量」は梱包やスタンド込みのことがあるので、公式仕様を優先してください。
2. VESAの穴ピッチと、対応インチ
背面のネジ穴が75×75mmか100×100mmか。HUANUO・BONTEC・エルゴトロンは両方に対応と記載があり、エレコムは「VESA規格対応」との記載でした。 対応インチは「32インチまで」が3,000円台の相場で、34インチまで対応するのは今回だとエルゴトロンだけでした。
3. 取付方式と、天板の厚み
クランプ式(挟む)とグロメット式(穴を通す)があり、HUANUO・BONTEC・エルゴトロンは両方に対応、エレコムはクランプ式との記載でした。 挟める厚みは製品で違い、今回の範囲では10〜60mm(エルゴトロン)から20〜90mm(HUANUO)まで幅がありました。 天板が薄い机なら下限、厚い机なら上限を見ます。
Amazonの検索上位に出た4製品を数値で並べた(2026年9月2日時点)
| 製品 | 価格 | 対応サイズ | 耐荷重 | 天板の厚み | 方式・保証 |
|---|---|---|---|---|---|
| BONTEC シングル | 2,899円 | 13〜32インチ | 9kgまで(下限の記載なし) | 1〜8cm | ガススプリング/30,000回の動作テストと記載 |
| エレコム DPAWSSA01BK | 3,100円 | 13〜32インチ | 2〜10kg | 記載を確認できず | ガススプリング/保証内容「初期不良交換」 |
| HUANUO HNSS6 | 3,698円 | 13〜32インチ | 2〜9kg | 20〜90mm | ガス圧/5年保証 |
| エルゴトロン LX | 16,380円 | 34インチまで | 3.2〜11.3kg | 10〜60mm | メカニカルスプリング/10年保証 |
価格はAmazonの表示価格(税込)。レビュー件数は BONTEC 4,206件・エレコム 5件・HUANUO 1,827件(いずれも同日時点)。 天板の厚み・耐荷重は各商品ページの記載を転記しています。
表で気づくのは3点です。安い3製品は上限がほぼ同じ(9〜10kg・32インチ)で、差は下限の書き方と保証の長さに出ていること。エルゴトロンだけ下限が3.2kgと高いこと。 そして天板の厚みの範囲がまちまちで、机によっては選択肢が減ることです。
製品ごとの向き・不向き
BONTEC(2,899円):いちばん安いが、下限が書かれていない
レビュー件数が最も多く、天板は1〜8cmと広く対応します。ただし商品ページに耐荷重の下限が見当たりません。 下限が気になる重さのモニターなら、販売元に確認してから選ぶのが安全です。

BONTEC モニターアーム シングル 13-32インチ ガススプリング 耐荷重9kg VESA75×75/100×100mm
- 耐荷重 9kgまで(下限の記載なし)
- 13〜32インチ・VESA75/100
- 天板1〜8cm
価格・在庫・仕様は変動します。下限の記載がないので、軽いモニターは販売元に確認してください。 ※ リンクには広告(アフィリエイト)が含まれます
エレコム DPAWSSA01BK(3,100円):国内メーカーだが、レビューが少ない
2〜10kgと範囲がはっきりしていて、上限が10kgと少しだけ余裕があります。 一方でレビューはまだ5件、保証は「初期不良交換」の記載でした。国内メーカーを選びたい人向けです。

エレコム モニターアーム シングル 13-32インチ対応 ガススプリング式 耐荷重2-10kg DPAWSSA01BK
- 耐荷重 2〜10kg(下限が明記)
- 13〜32インチ・VESA規格対応
- クランプ式・保証は初期不良交換の記載
価格・在庫・仕様は変動します。天板の厚みは商品ページで確認してください。 ※ リンクには広告(アフィリエイト)が含まれます
HUANUO HNSS6(3,698円):確認したい数値がすべて書いてあった
2〜9kg・13〜32インチ・天板20〜90mm・VESA75/100と、確認したい数値がすべて商品ページに書いてあります。 5年保証の記載があり、レビューも1,800件超で傾向がつかみやすい。この記事では、数値がそろっている点でこの製品を挙げています。 天板が20mmより薄い机では使えない点だけ注意してください。

HUANUO PCモニターアーム 13~32インチ対応 耐荷重2~9kg シングル ガススプリング式 HNSS6
- 耐荷重 2〜9kg(下限が明記)
- 13〜32インチ・VESA75/100
- 天板20〜90mm・5年保証
価格・在庫・仕様は変動します。購入前に「耐荷重」と「天板の厚み」の記載をご確認ください。 ※ リンクには広告(アフィリエイト)が含まれます
エルゴトロン LX(16,380円):数値上の差は対応サイズ・耐荷重・保証期間
34インチまで・11.3kgまで・10年保証。方式はガスではなくメカニカルスプリングで、 販売ページには「ガススプリング式のような経年劣化がなく、10,000回サイクルテスト合格」と書かれています(販売元の記載です)。 価格差に対して数値上で違うのは、対応サイズ・耐荷重の範囲・保証期間です。お使いのモニターが3,000円台の製品の範囲に収まっているなら、数値上はそちらでも条件を満たします。

ERGOTRON エルゴトロン LX モニターアーム デスクマウント 34インチまで対応 国内正規品 10年保証付
- 耐荷重 3.2〜11.3kg・34インチまで
- VESA100/75・天板10〜60mm
- メカニカルスプリング式・10年保証
価格・在庫・仕様は変動します。下限が3.2kgなので、軽いモニターは範囲外になります。 ※ リンクには広告(アフィリエイト)が含まれます
レビューで見た不満と、その対処
HUANUOの商品ページに表示されているレビュー(2026年9月2日時点)から、低めの評価に書かれていた不満を4件拾いました。確認できたのはこの範囲です。
- 「スプリングが強く、調整に苦労した」(23.8インチで使用・2026年5月)。 対処としてまず試すのは、取扱説明書に従ってアーム根元のテンション調整ネジを回すこと。 それでも合わないなら、モニター部の質量が製品の範囲に入っているか公式仕様で確認します。
- 「最大に伸ばした状態だと少し揺れる」「振動に弱く画面が揺れる」(2026年5月・7月)。 レビューでは伸ばし切った状態での揺れが指摘されていました。試せるのは、伸ばし切らない位置で使うことと、クランプの締め直し。 机自体が揺れる場合は、アーム側では解決しない可能性があります。
- 「土台とアームの差し込みがきつく、取り付けに2時間かかった」(2026年7月)。 無理に削る前に、販売元へ相談するのが先です(5年保証の記載がありますが、適用範囲は販売元に確認してください)。
- 「高価格帯に比べると動きに硬さがある」(2026年5月)。 動きのなめらかさは価格帯で差が出る部分と考えられますが、今回は数値で比べられないため、レビューの感想として紹介するにとどめます。
状況別のおすすめ
- 24〜27インチ・モニター部3〜6kg・天板2〜9cm → HUANUO HNSS6。数値がすべて範囲内に収まります。
- とにかく安く → BONTEC。下限の記載がない点は販売元に確認を。
- 国内メーカーがいい → エレコム。ただしレビューはまだ少なめです。
- 34インチ・9kg超 → エルゴトロン LX。3,000円台の3製品は範囲外です。
- モニター部が2kg未満 → 下限を明記している3製品では範囲外(BONTECは記載がなく不明)。下限がもっと低い製品を探すか、高さを固定して使うタイプのアームやスタンドも選択肢です。
買ったあと、最初にやること
- モニター部の質量を公式仕様で確認する。アームの範囲に入っていなければ、開封前に返品を検討します。
- 取扱説明書の順番どおりに取り付ける。土台の固定とモニターの取り付けの順番は製品ごとに指定があります。
- テンション調整ネジを回して、手を離しても動かない位置を探す。上がるなら緩める、下がるなら締める方向です。少しずつ回します。
- 揺れが気になるなら、伸ばし切らない位置を試す。レビューで指摘されていたのは伸ばし切った状態での揺れでした。
- ケーブルをアームの溝に通す。通してから動かして、引っ張られないか確認します。
デスク周りの周辺機器は、同じ「買い間違い」がほかにもあります。ミニPCのデメリットと選び方、外付けSSDの選び方、クリスタ用左手デバイスの買い間違いも、 同じ「数値で確認してから買う」型で書いています。
まとめ
- ガス式モニターアームの耐荷重は範囲で見る。買い間違いは下限(2kg)の見落としで起きやすい
- 見るのはモニター部の質量(スタンドなし)。EIZO EV2490なら全体7.2kgに対してモニター部4.5kg
- 3,000円台の3製品は上限がほぼ同じ。差は下限の書き方・天板の厚み・保証の長さ
- エルゴトロンの値段差は34インチ・11.3kg・10年保証の分。24インチ前後なら3,000円台で足りる
- レビューで見た不満は、テンション調整と使う位置の見直しで対処を試せる種類のものが多かった