Wi-Fiルーターの寿命は何年? 壊れていなくても「サポートが切れる日」が来る。メーカーの期間が短くなった2025年からの見かた
時事・PC書いた人: パングラム運営者(美容室3店と脱毛サロン1店を経営・個人開発) 公開
※この記事に広告リンクはありません。内容は、バッファロー・NEC(Aterm)・アイ・オー・データの公式情報、INTERNET Watch の報道(2025年9月30日)、日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)の資料(2026年2月改定)などをもとに、2026年10月20日時点でまとめました。サポートの期限は機種ごとに違うので、最後は必ずメーカーのページで型番を確かめてください。

「このルーター、もう何年使ってるっけ」
「普通につながってるし、まだ大丈夫だよね?」
結論から言うと、ルーターの寿命は「本体が壊れるまで」と「サポートが切れるまで」の2つです。
そして、本体が元気に動いていても、サポートの方は期限が来れば切れます。
しかも2025年から、その期間が短くなったメーカーがあります。
短くなった:NECのAtermは2025年12月から、販売終了から約5年→約3年に
実際に起きたこと:2026年3月、バッファローは弱点が見つかった46製品のうち7製品に修正を出さず、使用停止を推奨
やること:本体のシールで型番を見て、メーカーのサポート終了の一覧で調べる
目次
寿命は「壊れるまで」と「サポートが切れるまで」
寿命の話がかみ合わないのは、2つの意味が混ざっているからです。
| 本体が壊れるまで | サポートが切れるまで | |
|---|---|---|
| 何が起きる | よく切れる、つながらない、電源が入らない | 普通に使える。ただし安全のための更新が届かない |
| 気づける? | 気づける(症状が出る) | 気づきにくい(何も起きないように見える) |
| 目安 | 使い方と置き場所で大きく変わる | メーカーが機種ごとに決めている |
| 調べ方 | 症状を見る | 型番でメーカーのページを見る |
怖いのは右側です。
電波も出るし、ネットもつながる。だから、切れていても気づきません。
サポートは何年? 2025年に短くなった
ここ数年、ルーターのサポートは「販売終了から約5年」が業界の目安でした。
ところがNECプラットフォームズは、Atermのサポート期間を販売終了から約3年に短くしました。
INTERNET Watch によると、2025年7月1日に発表され、2025年12月1日から適用されています。
| メーカー | サポートの考え方 |
|---|---|
| NEC(Aterm) | 販売終了から約3年(2025年12月1日から。それまでは約5年)。期間が終わると修理とファームウェア更新も終わる |
| バッファロー | 修理は製造終了から原則3年。修正ソフトは製造終了から5年(または商品ごとの最長保守年数の長い方) |
| エレコム・アイ・オー・データ・TP-Link | 各社のサイトで機種ごとのサポート状況を公開している |
注意したいのは、数えはじめが「買った日」ではないことです。
基準は、メーカーがその機種を作り終えた日・売り終えた日です。
INTERNET Watch は、ルーター1機種の販売期間を約2年としています。
つまり、同じ機種でもいつ買ったかで、残りの年数が変わります。
Atermの場合、発売直後に買えば約5年、販売終了の間際に買えば約3年で切れる計算です。
もう切れている機種の例
INTERNET Watch(2025年9月30日)は、サポートが終わった機種の例を挙げています。
| 機種 | 規格 | サポート終了 |
|---|---|---|
| バッファロー WSR-2533DHP2 | Wi-Fi 5 | 2025年2月 |
| エレコム WRC-2533GST2SP | Wi-Fi 5 | 2025年8月 |
| NEC Aterm WG2600HP3 | Wi-Fi 5 | 2025年8月 |
| エレコム WRC-X3000GS | Wi-Fi 6 | 2025年8月 |
| バッファロー WXR-5950AX12 | Wi-Fi 6 | 2026年1月(記事の時点では予定) |
Wi-Fi 5だけでなく、Wi-Fi 6の機種も切れはじめています。
同じ記事は、2018年より前に買ったWi-Fi 5の機種は、サポートが終わっている可能性が高いとしています。
ただし、Wi-Fi 5でも今売られている機種はあります。規格だけで決めず、型番で確かめてください。
サポートが切れると、何が困る?
困るのは、あとから弱点が見つかったときです。
2026年3月23日、バッファローは自社のWi-Fiルーターなど46製品に複数の弱点(脆弱性)があると発表しました。
このうち39製品には、直したファームウェアが出ました。残りの7製品はサポートが終わっていたため修正が出ず、使用をやめるよう推奨されました。
動いているのに、直す手段がない。これがサポート切れの怖さです。
業界も動いています。
日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)の作業部会とデジタルライフ推進協会は、2026年のサイバーセキュリティ月間(2月1日〜3月18日)に合わせて、サポートが終わったルーターの注意喚起を計画しました。
資料では、古いルーターの弱点を使った攻撃や、不正アクセスの「踏み台」に使われる例が確認されているとしています。
支持する機関として、総務省・経済産業省・警察庁・情報処理推進機構(IPA)などの名前が並んでいます。
本体が壊れかけているサイン
もう一つの寿命、本体の方も見ておきます。
ルーターは24時間ずっと動いている機械です。中の部品は、熱で少しずつ傷みます。
- よく切れる。前より頻繁に、つながらない時間が出る
- 再起動しないと直らない日が増えた。月に1回だったのが、週に何回も
- 本体がいつもより熱い。触ると熱い、置いている棚まで温かい
- ランプの光り方がおかしい。見たことのない色や点滅が続く
ただし、回線の工事や障害でも同じような症状が出ます。
まずランプでどこが止まっているかを見ると、原因を絞る手がかりになります。手順はルーターのインターネットランプが光らないときにまとめています。
自分のルーターが大丈夫か調べる
5分で確かめられます。
見落とされやすいのが、ルーターが2台ある家です。
契約先から借りた機器の後ろに、自分で買ったWi-Fiルーターをつないでいることがあります。
その場合は自分で買った方も型番を調べてください。こちらは契約先が交換してくれるものではありません。借りている方は、契約先に問い合わせます。
買い替えるなら、見ておくこと
- 今売られている機種を選ぶ。型落ちの在庫は安いが、サポートの残りが短いことがある
- サポート期限を公開しているメーカーを選ぶ。あとで自分で確かめられる
- ファームウェアの自動更新があるか。更新を忘れても、届いたものは入る
- 回線の速さに合っているか。回線より遅いルーターは、速い回線を活かせない
思い出すきっかけにちょうどいい日があります。
11月11日は「Wi-Fiルーター見直しの日」です。インプレスが提唱し、2023年に日本記念日協会に登録されました。
アンテナが立って並ぶ形を「1」に見立てた日付です。年に1回、型番を調べる日にしてしまうのも手です。
家のPCも長く使っているなら、ゲーミングPCの寿命やWindows 11のサポート終了はいつ?もあわせてどうぞ。考え方は同じで、「壊れるまで」と「更新が止まるまで」を分けて見ます。
よくある質問
Q. Wi-Fiルーターは10年くらい使えますか?
A. 本体が10年動くことはあります。ただし、動いていても安全とは限りません。メーカーのサポートが切れると、見つかった弱点(脆弱性)を直す更新が届かなくなります。10年前の機種は、多くがサポート終了になっていると考えて、型番で確かめてください。
Q. ルーターは何年で買い替えるべきですか?
A. 年数より、サポートの期限で決めるのがおすすめです。INTERNET Watch(2025年9月)は、買ってから3年たったらサポート状況を確かめ、期限が出ていればその前に買い替えを考える、という見かたを紹介しています。アイ・オー・データは自社のコラムで、5年以上使っていれば買い替えを考える時期だとしています。
Q. ルーターが壊れかけているサインは何ですか?
A. よく切れる、再起動しないとつながらない日が増えた、本体がいつもより熱い、ランプの光り方がおかしい、といった症状です。ただし、回線側の不調でも似た症状が出ます。ランプの見かたは別の記事にまとめています。
Q. プロバイダやNTTから借りているルーターも、自分で買い替えるのですか?
A. 借りている機器は、持ち主が契約先です。古さや故障が気になったら、まず契約先に問い合わせてください。交換の条件や費用は、契約先や契約内容によって違います。自分で買ったルーターを、借りている機器の後ろにつないで使っている家もあるので、どちらが古いのかを分けて確かめてください。
Q. サポートが切れたルーターは、すぐ使えなくなりますか?
A. すぐ止まるわけではありません。電波も出ますし、インターネットにもつながります。困るのは、そのあとに弱点が見つかっても直す更新が出ないことです。2026年3月のバッファローの発表では、弱点が見つかった46製品のうち、サポートが終わっていた7製品には修正が出ず、使用をやめるよう推奨されました。
Q. 長く使うために、できることはありますか?
A. ファームウェア(ルーターの中のソフト)の自動更新をオンにすること、管理画面のパスワードを初期のままにしないこと、熱がこもらない場所に置くことです。本の後ろや棚の奥、テレビの裏は熱がたまりやすく、電波も届きにくくなります。
まとめ
- 寿命は「本体が壊れるまで」と「サポートが切れるまで」の2つ。壊れていなくても、サポートは期限が来れば切れる
- NECのAtermは2025年12月から、サポートを販売終了から約3年に短くした
- 数えはじめは「買った日」ではなく「販売終了・製造終了」。型落ちの在庫は残りが短いことがある
- 2026年3月、バッファローは弱点が見つかった46製品のうち、サポートが終わった7製品に修正を出さなかった
- 調べ方は、本体のシールの型番 → メーカーのサポート終了の一覧
あなたはどれ?
- 型番が一覧に載っていた → 期限の前に買い替えを考える。過ぎていれば早めに
- 見つからない → 製品ページかメーカーの窓口で確かめる。サポート中なら自動更新をオンにして、来年の11月11日にもう一度
- 借りている機器だけ → 契約先に「この機器はまだサポート中か」を聞く
出典: INTERNET Watch「Wi-Fi 5の多くはすでにサポート終了、Wi-Fi 6も徐々に…。『セキュリティを意識した更新』が求められるWi-Fiルーターのライフサイクル新常識」(清水理史・2025年9月30日。Atermのサポート期間の変更、機種ごとのサポート終了時期、販売期間の目安、購入から3年での見直し)、NEC Aterm「マニュアル(サポート終了品)」、バッファロー「修理・サポート期間」と2026年3月23日の脆弱性の公表(46製品・うち7製品はサポート終了。JVN#83788689)、アイ・オー・データの自社コラム(2023年3月)、一般社団法人日本インターネットプロバイダー協会 アクセス網WG ISP・ルーターメーカー連携SWG/一般社団法人デジタルライフ推進協会「サポート終了したWi-Fiルーター利用に関する注意喚起の取組について」(2025年12月25日・2026年2月27日別紙改定)、日本記念日協会(Wi-Fiルーター見直しの日・2023年11月6日登録)。いずれも2026年10月20日に確認。